『HADO LIFE』2025年夏号
ヌースコーポレーション代表取締役
意識物理学者
半田広宣

 

 今の科学では、意識は脳の働きによるものと捉えられています。ですが、ヌーソロジーは、そのような考え方を完全に否定します。もちろん脳は関係していますが、脳が全てではなく、「自己視点から見た世界において、意識はどう働いているのか」という見方を重要視します。つまり、意識とは『自分が経験している空間そのもの』としてあるのではないか、と考えるのです。

 ただ、自己視点とは言うものの、この【視点】は決して個人だけのものではありません。ヌーソロジーでは「自己と他者」の関係性の中に意識が活動しているのだと考えます。意識は、自分ひとりの内側に生まれるものではなく、他者との関係の中で立ち上がるものなのです。ここに同時に【自他間の空間構造】があり、ヌーソロジーはそれを解明しようとしています。

 もう少し分かりやすく説明いたします。今までの人類は「見られる意識」をベースにして自己意識を創り出してきました。そして、実は、世界や宇宙もまた、そうした「見られる意識」の中で形成されてきたのです。

 しかしヌーソロジーでは、これとは逆の方向——【反転】を提唱しています。「他者から見られる自分」ではなく、「自分自身が見る自分」へと転回する意識。言い換えれば、鏡の中の自分ではなく、鏡像から抜け出して【実像】に立ち戻るような意識感覚です。

 鏡に映った自分は、自分ではありませんよね。それは他者から見られた自己像=鏡像にすぎません。そこから抜け出し、本当の【見る私】としての自分に回帰する。ここには「見られる世界」と「見えている世界」の明確な違いがあります。ヌーソロジーでは、これを【4次元の空間構造】を通して解明しようとします。

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