『共鳴磁場』2023年7・8月合併号
一般社団法人 世界水まつり理事
阿蘇安彦

 

波動の世界とのご縁

 皆さま、こんにちは。阿蘇安彦と申します。
 2006年から約4年間、江本勝先生の元、株式会社IHMで働いたことから波動の世界とご縁が出来ました。ちょうど、江本先生がHADOアストレアを日本に紹介されはじめたタイミングでの入社です。波動機器を扱うのが大好きで、波動の道を歩まれている先輩方にも恵まれ、毎日楽しくお仕事させていただきました。しかし、入社から4年が経ち、一身上の都合で会社を離れることになります。その際に江本先生が私に言った言葉が忘れられません。
 「君は私と一緒に革命を起こすんじゃなかったのか!」
 江本勝先生は2014年にお亡くなりになりましたが、この言葉は私の中で生き続けており、「世界水まつり」を運営するモチベーションの原点となっています。

なぜ、「水まつり」なのか?
水には真理が含まれている

 江本勝先生の活動が、宗教や人種を超えてなぜ世界であれだけ受け入れられたのか。それはご本人もおっしゃっていますが「水」を扱ったからです。
 水は生命の源であり、あらゆるものを結びつけます。神道でいえば「産霊(むすひ)」の働きですね。人類は対立や分断が加速している社会に行き詰まりを感じる一方で、イデオロギーを和合し、いのちの原点に立ち返る力を必要としています。

 人が生み出した思想や観念では、それを乗り越えることが出来ません。今人類が必要としていること。それは「水」の存在から「自らの意識が世界を創造している」ことを学ぶこと。そして、それを分かち合うことではないでしょうか?

 古代より人類は、自然と共に生活する中で「水」の存在を祀ってきました。水はあらゆる存在を結ぶ働きがあります。それは物質世界のみならず、物質世界と精神世界、個人の意識と集合意識を結ぶ働きでもあります。水を通じて我々の古い記憶にアクセスすることが可能です。
 よって、世界平和の祈りを通じて人類の集合意識に影響を及ぼすには、「水」の存在を祀り、多くの方と意識を合わせた祈りを行うことが最も効果的なのです。

科学的に証明された
祈りの力の運用法則

 イギリスのジャーナリスト、リン・マクタガートさんは著書『パワーオブエイト』の中で、病気の人を癒そう、世界から紛争をなくそう、という意図で集団で祈る実験をリポートしています。
 世界中に参加者を募った大規模実験から、わずか8人の小規模実験まで、ターゲットも植物の種子から人間、世界の紛争地域までさまざまな実験において集団で「祈り」を行うと、強力な「力」が生まれ、病気を癒し、人間関係を修復し、紛争や暴力の発生率を下げることが可能という著者の予測を超えた結果が出ました。 

 2010年に江本先生が行った琵琶湖のイベントでリン・マクタガートさんを招聘し、講演と公開実験を行った様子も詳細に書かれています。祈りの実験中に発見された最も素晴らしいことは、祈りの意識を受け取った対象だけでなく、意識を送った人にも個人のレベルの意識が変化して孤独感がなくなり恍惚感とさえ表現できるような明らかな効果が見られたことです。

 つまり、この著書で書かれている要点は2つ。「8名以上の集団で祈ると強力な力が生まれる」「他者や環境に対して祈ると対象のみならず、本人も恩恵を受ける」ということです。
 他者のために祈るという行為の結果として、自らの運が良くなるなんて、自然の摂理は美しいですね。

どのような在り方で
世界平和を祈るか?

 祈りの言葉はたくさんあります。しかし、どのような言葉を使うかという以前に、どのような意識で祈るかという在り方が大切になります。

 例えば、世界は何者かに支配されているのでそれと戦わなくてはいけない、何かの反対運動をする時の意識は、「世界平和のため」という大義はあっても、戦いや分裂のエネルギーを発しています。「善・悪」「好き・嫌い」「勝ち・負け」といった対立する意識で祈った場合、光が強くなれば闇が濃くなるように、対立のエネルギーがより鮮明になってしまうことでしょう。

 「世界水まつり」では、「全てを包み込む意識で祈る」というコンセプトを掲げています。
 対立を超えるには、全ての現実は我々の意識が創り出しているという自覚を持つことと、対立している両極の存在を認めることが大切です。
 水自体が万物を統合する存在であり、水はどんな水でも交わり一つになることが可能です。 水はあらゆる存在に平等です。 私たち自身も水て出来ています。水から学び、水への感謝の祈りをすることは 対立を超えて、全存在を愛と感謝で包み込む契機となることでしょう。

過去と未来の統合
〜慰霊と予祝〜

 「まつり」の原点は豊かさや喜びを皆で分かち合うこと。
 豊作や多産を皆で前祝いをして祈ることを「予祝」といいます。予め祝うということで、夢が叶っている未来を前もって喜び、実現を引き寄せる、いわば未来に意識を向けた祈りになります。
 一方で、我々はご先祖様の集合体であり、過去を背負ったトップランナーでもありますので、ご先祖様や先人の方達に思いを馳せ感謝をする、過去へ意識を向けた祈りも大切です。

 「世界水まつり」では、純粋な思いで真実を追求していたのにも関わらず不当な扱いを受けてきた方々への鎮魂・慰霊を行なっています。
 昨年の「世界水まつり」では、オープニングイベントの中でリュック・モンタニエ博士追悼企画動画を公開しました(現在もYou Tubeの「世界水まつり」公式チャンネルで視聴可能)
 リュック・モンタニエ博士はノーベル賞受賞者である一方で科学の世界でタブーとされてきた水の情報記憶を証明し、新型コロナウイルスを人工ウイルスであることやワクチンの危険性を警鐘してきた、たいへん勇気のある科学者です。「水の情報記憶」でいえばホメオパシーもバッシングの対象になっていますし、ラジオニクスを源流とする波動機器も然りです。世界中で評価を受け活躍された江本勝先生も国内では非科学とバッシングを受けてきました。

 人や社会をより良くしたいという純粋な気持ちで研究や様々な活動に取り組んできたにも関わらず不当な扱いを受けてきた方々はたくさんいます。
 「世界水まつり」ではこれからも、そのような方々の情報を多くの人が知り、先人の思いを慰霊鎮魂する機会を提供していきます。

まつりの体験を共有し
集合意識を書き換える

 「まつり」は非日常の場で、普段は味わえない感情を大勢で共通体験することにより共同体の結束が固まるという側面もあります。さらに大勢の方が祈ることで集合意識を書き換える作用が働いていきます。
 集合意識には人類の歴史が積み重なって地域や民族が持つカルマなどの記憶が集積されています。集合意識にアプローチして歪みを修正するには、強いエネルギーが必要となるので、人々が祈りの力を合わせることが大切になるのです。

 昨年の「世界水まつり」で基調講演をしていただいた、世界的に有名な生物学者であるブルース・リプトン博士は、全人口の1%が平和を祈れば、世界が平和になるとお話しされています。
 「世の中を変える」ということを考えた時に、個人の力では到底太刀打ち出来ないと考えてしまいがちです。ですが、我々の「祈り」には現実を変え、人類の集合意識を変える力を持っています。そこには、権威も権力もお金も関係ありません。必要なのは「意志」だけです。今こそ、心ひとつに祈りをする時です。

 11月11日の「世界水まつり」では、阿蘇の会場をオンラインで繋ぎ世界同時配信を行います。その時間は共に意識を合わせて水に向き合い世界に調和をもたらす祈りをしましょう。

昨年の熊本での天皇陛下の
ご講演「人の心と水」

 天皇陛下がライフワークとして学生時代から研究を続けているのが「水問題」です。留学時代に水運について学ばれた陛下は、1987年に訪問されたネパールで、水くみ場の前に列をなす女性と子供の姿を見て、水の問題を痛感されました。

 皇太子時代に11回、天皇陛下になられてからは3回、全て「水」をテーマに世界中で講演をされています。最近では、令和4年4月23日に熊本で行われた「第4回アジア太平洋水サミット」で「人の心と水」—信仰の中の水に触れる—というタイトルで講演をされました。阿蘇山やそれにまつわる神話や水源についてや、蛇神や龍神信仰などについてもお話しをされています。

 そして、講演の最後のパートにおかれましては、「人と水との関係をめぐる問題は、私たちが連帯して取り組まねばならない喫緊の課題となっています。全ての人々が、豊かな水の恩恵を受けて安心して日々の暮らしを営むことが可能となり、それがやがてアジア太平洋地域、さらには全世界の平和と繁栄につながっていくことを心から願います」と述べられています。

 古来より国民や国土の安寧を祈ることが大切な役割である天皇陛下ご自身が、「人の心と水」、「阿蘇」、「水を通じた世界平和」をお話しいただいている素晴らしい講演でした。インターネットで「天皇陛下 熊本 講演」と検索すると、ご講演の動画や全文の書き起こしが出ていますので、是非ご視聴ください。

阿蘇の地形が巨大な装置となり、
宇宙に祈りを共振共鳴させる

 今年の「世界水まつり」は、阿蘇の広大な地形を利用し、それを祈りの装置として起動させ集合意識を書き換える強い力を持つものにしたいと考えています。阿蘇の外周約120kmのカルデラと、カルデラの中央に鎮座する阿蘇五岳の組み合わせは、まるで巨大なパラボラアンテナのような形状をしています。
 会場のアスペクタ阿蘇は、カルデラの内側に位置していますので、そこで行う祈りは阿蘇の巨大パラボラアンテナと共振共鳴し全宇宙に作用します。

熊本県野外劇場ASPECTA(アスペクタ)
まるでパラボラアンテナのような阿蘇山の地形

 祈りをする時には、祈る人の精神状態が大切です。祈りの場でシンギングリンや法螺貝などの楽器を奏上したり、波動のテクノロジーで最適な周波数を組み合わせることによって、参加者の精神状態を変容意識に誘います。
 変容意識になると通常の精神状態で人間が祈る時より深い祈りを捧げることができ、祈りの効果も高くなっていきます。

 今回の「世界水まつり」ではピンク法螺貝の奏者のリーダーである、りーこワケワケさんが1000人以上の奏者の方々に参加の呼びかけをしていただけることになりました。
 りーこワケワケさんは、日本はもとより世界中の聖地でピンク法螺貝を奏上されていて、奏上後に枯渇した水源の水が湧き出した経験が3回もあったそうです。
 修験道の法螺貝の方も合わせて実際に何人の法螺貝奏者の方が来ていただけるのか未知数ですが、人類史上最大規模の法螺貝の奏上になること間違いありません(ギネス申請もする予定)

 この前代未聞の祈りがどのような効果をもたらすのか、とてもワクワクしますね。昨年の「世界水まつり」では、祈りの前後で水の物性の科学的な測定を行い、水の汚染度が短時間で劇的に改善されたことが確認されました。今回の「世界水まつり」でも祈りで水の物性がどの程度変わったのかを測定する予定です。
 本来このような実験は必要ないものかもしれません。なぜなら、何かを証明する目的のために祈りをしているのではないからです。ただし、今の時代は、祈りというと宗教的な儀式というイメージが強く、一般的に胡散臭いものとみられることがあります。

 科学的なデータがあると、世間一般に与えるインパクトも強く、そのことが情報拡散されることによって人の意識が変わっていくなら、それも素晴らしいことかと思います。

さあ、一緒に祈りの革命を起こしましょう!

 江本先生は「20世紀は石油を奪い合う時代、次は水を奪い合う時代がやってくる」そして「水は分かち合えばいいのだ」とおっしゃっていました。
 結局のところ、水自体は豊富にあるけども、人が利用出来るきれいな水が少ないわけです。何故きれいな水が少ないかというと、人間が汚してしまったからに他なりません。今まで人間が汚してしまったものは、きれいにして自然に返さないといけない。

 先日、「世界水まつり」の運営メンバーで熊本に視察に行った際に、弊立神宮のある山都町で、自然農法でお茶を栽培し、自然や水源を守る活動をされている下田美鈴さんという方と親交を深めました。非常にバイタリティあふれる方で、昨年天皇陛下がご講演をされた「第4回アジア太平洋水サミット」でもパネルディスカッションで参加をされています。まだ具体的なことは発表出来ませんが、今後は「世界水まつり」でも、自然環境や水源を守る活動のサポートにも取り組んでいきたいと考えています。

 さて、今回の「世界水まつり」も大勢の方に参加してもらうために、オンラインと現地参加共に参加費は無料とさせていただきました。
 昨年行われた「世界水まつり」も参加費無料で行いましたが、多くの方々からのご寄付や企業様からの協賛でサポートいただき、無事開催することが出来ました。
 サポートしてくださった皆様には改めて心より感謝申し上げます。

 実は、昨年の「世界水まつり」では、当初国内大手のクラウドファンディングの会社に依頼して資金を集めようと計画していました。しかし審査の結果、掲載をお断りされてしまいました。
 反社会的な内容でなければ、ほぼ審査で断ることはないと評判の会社でしたが掲載お断りの理由は、「回答出来ません」ということで真相は定かではありません。おそらく、「世界平和」や「祈り」といったキーワードが宗教やそれに関する活動と見られてしまったのでしょう。

 すぐさま別の中堅クラウドファウンディングの会社に「祈り」や「世界平和」を全面に出さずに、「日本文化を世界に発信するアート」ということでギリギリで審査が通ったという苦い思い出があります。このような状況も、全て包み込む意識で超えていきますので問題ありませんが、今回もこの規模のイベントを行うためにはかなりのコストが掛かります。そこで、このイベントの為にご寄付、そして協賛をして頂ける個人の方、企業の方を募集しております。

 現在、「世界水まつり」の実行委員会で内容を詰めていますが、一人でも多くの方に様々な形で「世界水まつり」の運営にも関わっていただきたいと思います。
 「世界水まつり」の公式ホームページにボランティア募集がありますので、お問い合わせください。また、協賛・支援をしていただけると大変助かります。もしくは告知や情報拡散に協力してくれることも大変ありがたいです。
 今回も参加人数が多ければ多いほど、私たちの集合意識に与える影響が大きくなるため都合のつく方は是非とも現地に足を運んでいただきたいです。
 会場周辺は格別のロケーションであり、そこでの世界最大規模の祈りというのは中々出来ない体験です。
 共に「世界水まつり」を成功に導いていきましょう!
 ワッショイ!

愛と感謝を込めて


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阿蘇安彦(あそ やすひこ)*一般社団法人「世界水まつり」理事。
空手指導員、フィットネスインストラクター、フラワーエッセンスの輸入販売を経て、故・江本勝の元で、波動技術の普及を行い、意識と言葉と水の大切さを学ぶ。2013年より古来より伝承されてきた宮中祭祀の極意と「祈り」のテクノロジーの普及に従事。水の祭祀から最新の水の科学までを網羅した、書籍『ウォーターデザイン』(和器出版)の制作を担当。https://worldwaterfestival.net

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